東京十社めぐりとは?開運、縁結びスポット満載の一味違う東京散歩

東京十社

東京十社の始まりは明治元年(1968年)。皇居が東京に移り間もなく首都の守護と繁栄を願って准勅祭社と定められたことにあります。准勅祭社というからには「勅祭社」に准ずるものということで、この勅祭社というのは祭礼に際して天皇により勅使が遣わされる神社のことです。当時は現在の10社に加え、府中の大国魂神社と埼玉県にある鷲宮神社が制定されいました。

東京十社は「東京の結界」とも言われています。これについては、別ページで紹介しています。

東京十社は東京の結界なのか? googlemapで見てみよう
「東京十社」をご存知ですか? 読んで字のごとく、東京にある10の神社のことですが、これらの神社は「東京の結界」とか...続きを読む

 明治時代の東京十社ガイドマップ

東京十社,御朱印帳
上の画像は東京十社の専用御朱印帳です。基本的に各札所においてあります。これには御朱印をいただくスペースの見開きに各神社の簡単な由緒が書いてあるほか、東京十社についての説明と、古い雑誌から抜き出したと思われる記事のコピーが載っています。

東京十社専用御朱印帳の中の案内図

東京十社専用御朱印帳の中の案内図

浅学非才の身ゆえ全部は読めないのですが、以下に解る分だけ書いてみます。(*はわからなかった字です)

此の東京十社は今度この地を皇居と定めたまひて東京鎮護万民の安寧と祈りたま****。勅使として植松少将様御参向、幣帛を奉られ准勅祭社と崇めたまひ月次臨時の御祈りなりて御玉串献上せしめたまひ、恐れ多くも御拝礼あらせらるる。御神***卑しき***御敬神の御趣意をいただき、必恒*参詣*べざるなれば、撲去る十一月より一日十社巡拝、己に三度に及べり。同志の人路程を問う即ち此図を作りて示す。

己巳五月東京市隠五十九慎誌

最後の行にある「己巳五月」は干支(十干十二支)の「つちのとみ」あるいは「きし」の五月のこと。20世紀の己巳は1869年、1929年、1989年なので、おそらく明治元年の翌年である1869年のことでしょう。

「東京市隠五十九慎誌」は雑誌のことだと思います。東京の名もなき市民によるガイドマップだったのでしょうか?(ここですでに大国魂神社と鷲宮神社が抜けているのが気になりますが)。

全ての距離が10里7丁と書いてあります。1里4キロ、1町110メートルとすると40.77キロ。マラソンくらいですね。

この案内図のとおりに芝神明から富岡八幡宮から時計まわりにgoogleマップではかると42.1キロと出ました(こっちの方がマラソンぽい)。明治元年ながら中々正確な案内図でした。

現在の東京十社は昭和50年に制定された

さて、鳴り物入りで制定されたこれらの准勅祭社も数年後には廃止されてしまったようです。そして准勅祭社を定めた制度も戦後無くなってしまいました。

そして東京十社が復活するのは昭和五十年(1975年)、昭和天皇即位50年を記念して関係社の間で制定されました。この制定の際に元准勅祭社12社のうち23区内に無い大国魂神社と鷲宮神社2社がはずれて、あらためて東京十社となりました。

上にご紹介した東京十社専用御朱印帳や、各神社のミニ絵馬と絵馬を貼り付ける台木などの授与物も用意され、旅行社主催の東京観光を兼ねた東京十社巡りツアーなどもあるようですよ。

東京十社のミニ絵馬専用の台木も売られています

東京十社のミニ絵馬専用の台木も売られています

東京の他の札所と一緒に回るのも面白い

東京には実は様々な札所巡りや「東京〇社」といった神社・寺院の巡礼コースがあります。観光地やショッピング、グルメやナイトライフもいいけれと、神社やお寺という角度から東京を見てみるのも楽しいものです。消費や遊びでなく、生活や歴史といった面から東京を見たり、普段はまず行かないような街に行ったりすることもできます。

私は東京十社と江戸三十三観音と関東三十六不動(江戸五色不動)を一緒に回りました。元々運動とお金のかからないレジャーとして休みの日には東京を歩き回っていましたが、数々の神社やお寺をめぐることで、新たな東京の一面や行く機会のなかった街を知ることができました。

私が回った東京十社以外の都内のの主な札所巡り

江戸三十三観音

昭和新撰江戸三十三観音が、はじめての札所めぐりに最適な理由
御朱印集めをもっと楽しむべく、いよいよ札所巡りしてみたいと思っているけれど、なかなか最初の一歩を踏み出せない人に向けて、...続きを読む

関東三十六不動

関東三十六不動霊場巡礼のウンチクとお参りのお作法など
「関東三十六不動霊場」。その響きは、他の札所巡りーー例えば谷中七福神めぐりとか東京十社めぐりに比べて、ストイックに思える...続きを読む

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新宿山の手七福神ー御朱印巡りはここから始まった
東京都民らしいお正月を過ごそうと「七福神巡り」を思い立った この年は、都内に引っ越してきて初めてのお正月、さらにダイエ...続きを読む

谷中七福神

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都内の七福神でおそらく一番人気 「谷中」と名が付くだけあって江戸情緒・下町情緒たっぷりの通称「谷根千」のうち谷中界隈と...続きを読む

深川七福神

まだ間に合う!ブルーボトルも道中にある意識高い深川七福神めぐり
数年ぶりの七福神めぐり。今回は江東区の深川地域の七福神です。 深川七福神会推奨ルートは ①富岡八幡宮→②冬木弁天...続きを読む

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オール神社で8か所9神、変則的な日本橋七福神
諸般の事情から全部巡れておりません 谷中七福神はすべてお寺ですが、日本橋七福神はすべて神社です。日本橋は人形町を中心に...続きを読む

東久留米七福神(住所は東京都なので)

川沿いの道をカモと鯉を見ながら回る東久留米七福神めぐり【未完】
かねがね、埼玉生まれのくせに「やっぱ江戸の正月は七福神めぐりをするのが江戸っ子ってもんよね」などどうそぶいていた私に心の...続きを読む

このほか、「江戸五色不動」、「東京五社」、「浅草名所七福神」、「山の手七福神」、「亀戸七福神」などの札所巡りもあります。(江戸五色不動はすべて関東三十六不動に含まれます。)

七福神巡りはお正月の期間に御開帳になったり、御朱印用の色紙や特別授与品があったりします。(期間は各七福神巡りによる)

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東京十社一覧表

社名御祭神御祭神ふりがな別名/その他創建
品川神社天比理乃命 
素盞嗚尊 
宇賀之売命
あめのひりのめのみこと 
すさのおのみこと 
うがのめのみこと
東海道品川宿鎮守 
東海七福神の大黒天
1187年
芝大神宮天照大御神 
豊受大神
あまてらすおおみかみ 
とようけのおおかみ
芝神明 
関東のお伊勢さま
1005年
赤坂氷川神社素盞嗚尊 
奇稲田姫命 
大己貴命
すさのおのみこと 
くしいなだひめのみこと 
おおなむぢのみこと
江戸七氷川筆頭951年
富岡八幡宮応神天皇 
他8柱
おうじんてんのう深川の八幡さま 
深川七福神の恵比寿社
1627年
日枝神社大山咋神おほやまくひのかみ山王社,山王さん1478年
神田神社大己貴神 
少彦名命 
平将門命
おおなむちのみこと 
すくなひこなのみこと 
たいらのまさかどのみこと
神田明神 
江戸総鎮守 
都心108町の総氏神
730年
亀戸天神社菅原道真 
天菩日命
すがわらのみちざね 
あめほのひのみこと
亀戸天神 
東宰府天満宮 
亀戸宰府天満宮 
亀戸天満宮 
亀戸神社
1646年
根津神社須佐之男命 
大山咋命 
誉田別命
すさのおのみこと 
おほやまくひのみこと 
ほんだわけのみこと
根津権現景行天皇の時代
白山神社菊理姫命 
伊弉諾命 
伊弉冊命
くくりひめのみこと 
いざなぎのみこと 
いざなみのみこと
白山権現社 
あじさい神社
948年
王子神社伊邪那岐命 
伊邪那美命 
天照大御神 
速玉之男命 
事解之男命
いざなぎのみこと 
いざなみのみこと 
あまてらすおおみかみ 
はやたまのおのみこと 
ことさかのおのみこと
王子権現1322年

令和の御朱印で御朱印帳を満たしたいなら、まずは東京十社

御朱印にはお参りした日付が和暦で書かれます。平成最後の日、令和最初の日の御朱印フィーバーは記憶に新しいですね。

単発で令和元年の御朱印をもらうのではなく、御朱印帳すべてを令和元年の日付で満たしたいなら、東京十社は専用御朱印帳もあるしピッタリではないでしょうか。

東京十社巡りのウォーキングルートマップは鋭意制作中。公開を乞うご期待です!

東京十社巡りのウォーキングマップ完成しました。
十社の結界をなぞるコース、3回にわけて回るコース、都バスを使って一気に回るコースの3コースを組んでみました。

令和元年の東京十社めぐり。徒歩・バスで首都の結界をつなぐルートガイド
東京十社巡りはどのように回るべきか、巡礼コースを探している方にむけて、このページではモデルコースをご紹介します。東京十社...続きを読む
東京十社東京散歩
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akajin

東京在住50代、ウォーキング、御朱印集め、写真撮影と現像、70年~80年代の少女漫画(りぼん・別マ派)、中国語学習などが趣味。
遠くない将来に愛媛に移住して下宿屋と海の家を営みながら四国八十八か所巡りをしようと画策中。

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アカジンジャーナル

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