瞬殺でその大きさと重量感に圧倒される塑像如意輪観音を祀る岡寺

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奈良の有名どころのお寺、東大寺、薬師寺、法隆寺、飛鳥寺、興福寺などな平地(盆地)にありますが、岡寺は高いところにあります。要は坂なり階段なりを登っていく必要があるということです。正式の寺名は龍蓋寺(りゅうがいじ)なのに「岡寺」と呼ばれるのは、その地形から。

ちなみに龍蓋寺の命名は、この地の民を苦しめていた龍を開祖の義淵僧正が池に封じ込めて蓋をしたから。このことから日本最古の厄除けのお寺でもあります。

悪龍を封じ込める義淵の前節を語るレリーフ

悪龍を封じ込める義淵の前節を語るレリーフ

境内は特に広いという感じはしませんが、やはり本堂は大きい。なぜならばこの本堂には現存する日本最大の塑像、ご本尊如意輪観音が祀られているからです。
岡寺

岡寺

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塑像というのは土で作られた像。粘土と言ってもいいかもしれません。色は白っぽく、ずっしりとした質感が離れた所からも伝わってきます。空海が日・中・印の土を集めてきたとか。

よく見られる如意輪観音像。所蔵:国立博物館

よく見られる如意輪観音像。所蔵:国立博物館

日本最大の塑像にして最古の如意輪観音像。如意輪観音様は多臂でアクセサリーをつけ、宝珠や水瓶を持つ、思惟ポーズをとっているなどの特徴が良く知られていますが、この如意輪観音は一面二臂、アクセサリーなし、持物なしで二臂、釈迦如来像や奈良の大仏で知られる施無畏・与願の印を結んでいます。このような形状の如意輪観音像は非常にめずらしい例だそうです。

ウンチクはとにかく、とにかく眼に入った瞬間「ハッ」と息をのむような迫力です。その姿かたちは極めて素朴な感じですが、それゆえに人の心に迫ってくるのでしょうか。一般参拝客は1月から3月は拝観することができないそうなので、行くなら4月から12月の間ですね。

パンフレットに掲載されているご本尊様の写真。

パンフレットに掲載されているご本尊様の写真。

そのほか、等身大(!)の木像釈迦涅槃像(重要文化財)も岡寺の所有で、今は東京の国立博物館に寄託していますが、私は数か月前に国立博物館でこの木像を見ていました。釈迦涅槃はたいていが絵画で像は大変少ないそうです。

国立博物館本館に展示中の岡寺所有の釈迦涅槃像

国立博物館本館に展示中の岡寺所有の釈迦涅槃像

開山堂のご本尊、阿弥陀如来

開山堂のご本尊、阿弥陀如来

おまけ:境内に咲いていた花

おまけ:境内に咲いていた花

岡寺データ

  • 名称 東光山真珠院龍蓋寺(岡寺)
  • ふりがな とうこうさんしんじゅいんりゅうがいじ(おかでら)
  • 住所 奈良県高市郡明日香村岡806
  • 宗派 真言宗豊山派
  • 本尊 如意輪観音
  • 公式サイト http://www.okadera3307.com/
  • 札所 新西国三十三箇所観音霊場7番、奈良大和四寺巡礼

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今回はご詠歌の墨書きをいただきました。「けさみれば 露岡寺の庭のこけ さながら瑠璃の 光なりけり」
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東京在住50代、ウォーキング、御朱印集め、写真撮影と現像、70年~80年代の少女漫画(りぼん・別マ派)、中国語学習などが趣味。
遠くない将来に愛媛に移住して下宿屋と海の家を営みながら四国八十八か所巡りをしようと画策中。

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