滋賀県に旅行に行ったときに、多賀大社にお参りをしました。多賀大社はおそらく日本で一番有名な神社、伊勢神宮を「子」としています。
ということは、伊勢神宮より格が上だということ?
知名度からいったら圧倒的に伊勢神宮が有名ですよね?多賀大社は失礼ながら日本のあらゆる地域の人が知っているとは言えないでしょう。実際に生まれ育ちが関東の私も、滋賀県への旅行を計画したときに50過ぎにして初めて多賀大社を知りました。
それにしても天皇家が崇敬を寄せる伊勢神宮を子ども(子分)とするなんて、多賀大社は一体どういういわれを持つ神社なのでしょう。
アマテラスは多賀大社のご祭神の子どもだかから、伊勢神宮が「子」になる
多賀大社は、古事記に記載があるという大変古い創建の神社です。古事記の名前は学校で習いますよね。古事記とはこの世の始まりから日本国の誕生、神々の子孫である天皇の統治について書かれたもので、神道の経典にもなっています。歴史書というか神話になりますね。
多賀大社のご祭神はイザナギ・イザナミです。古事記によれば日本の国を(物理的に)作ったのはこのイザナギ・イザナミです。
イザナギ・イザナミの子ども(正確にいうとイザナギの子ども)の一人に太陽をつかさどる神様、アマテラスがいます。このアマテラス(天照大神)が伊勢神宮は伊勢神宮本宮のご祭神です。
要するに、お互いのご祭神が親子関係にあるので、多賀大社は伊勢神宮の子どもと言われているのです。
「お伊勢参らばお多賀へ参れ お伊勢お多賀の子でござる」
と謳われました。また
「お伊勢七度熊野へ三度 お多賀さまへは月参り」
の言葉もあり、豊臣秀吉や武田信玄の崇敬も寄せられていたそうです。
おいしい名物「糸切り餅」の由来
現在の多賀大社は、のどかなローカル線「近江鉄道」の多賀大社前駅から歩いて10分ほどのところにあり、静かな門前町といった風情です。
一の鳥居の前のお土産屋さんには名物の”糸切り餅”が売られています。これは鎌倉時代、蒙古軍の壊滅を喜んで村人が多賀大社に奉納したお団子が元になっていて、蒙古軍旗の青赤の線を描き弓の弦で切ったことから名前が付きました。素朴な餡子を柔らかなお餅で包んだ可愛らしいお菓子です。
境内は多くの摂末社があり、自然も豊かで訪れた時が丁度七五三のシーズンだったので、七五三の字をかたどった菊が美しく飾られていました。
ここのおみくじは淡い色合いで、結ばれた多くのおみくじも絵になる風景でした。
しっとりと雨にぬれた紅葉を撮ってみた
彦根の玄宮園に引き続き、しっとりと雨が降っていたので、またまた葉っぱのアップなどを撮ってみました。
飴と紅葉の風情シリーズはこちら
その他落ち着いた境内の風景
おまけ:究極の福利厚生「スクリーン」駅
彦根から多賀大社に向かう近江鉄道彦根・多賀大社の間に「スクリーン」という駅があってちょっとびっくり。後で調べてみるとここには株式会社SCREENホールディングス(旧大日本スクリーン製造)の事業所があり、ここに勤務する従業員のために、会社が費用を出して作った駅だそうです。
多賀大社データ
- 社名 多賀大社(たがたいしゃ)
- 主祭神 伊邪那岐大神,伊邪那美大神(いざなぎのおおかみ、いざなみのおおかみ)
- 住所 滋賀県犬上郡多賀町多賀
- 公式サイト http://www.tagataisya.or.jp/index.html
- ご利益 延命長寿、厄除け、縁結び、家内安全、交通安全
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