高松塚古墳から石舞台古墳まで歩く道は、普通の道路ながら静かでのどかな道のりです。田んぼが広がる中、所どころにまろやかな丘を見渡せ、こういうのを飛鳥っぽいと言うのでしょうか?
そんな道の途中、少し傾斜のついた段々畑というか棚田というか田園風景の先に、いかにも由緒ありそうに佇んでいるのが橘寺です。正式な名称は仏頭山上宮院橘寺、別名菩提寺といいます。
聖徳太子誕生の地で、誕生当時は太子の祖父である欽明天皇の別宮で、橘宮といいました。
後に太子がこの地でお経を念じていたときに奇跡が起き、それを目の当たりにした欽明天皇は、この地を改築してお寺にするように言いました。これが橘寺の縁起で、当初は橘樹寺(たちばなのきでら)といいました。
元は金堂、講堂、五重塔をはじめ66の塔堂が建つ大堂宇でしたが、火災や落雷でそのことごとくを失い、現在のお堂は幕末に再建されたものです。
境内にある「二面石」は、飛鳥時代のもので、人の心にある善悪の二面を表したものとされています。
新西国三十三箇所観音霊場10番の札所本尊、如意輪観音は観音堂に祀られています。藤原時代の作で重要文化財。一面六臂(手が6本)、どっしりとした体躯で思惟する姿がなんとも美しくゆったりとした坐像です。
東大寺データ
- 名称 仏頭山上宮皇院橘寺
- ふりがな ぶっとうざんじょうぐうおういんたちばなでら
- 住所 奈良県高市郡明日香村橘532
- 宗派 天台宗(昔は法相集)
- 本尊 聖徳太子・如意輪観音
- 別名 菩提寺
- 札所 新西国三十三箇所観音霊場10番、聖徳太子霊跡第8番
御朱印
御朱印は新西国三十三箇所観音霊場10番の印で墨書きが「大聖徳殿」のものもありましたが、私は「聖徳太子誕生の地」の墨書きの物をいただきました。
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