厳かに伸びる登廊を登り、五重塔や街並みを見渡す広い舞台を持つ長谷寺の本堂へ

御朱印

奈良県桜井市の長谷寺は、四季折々のお花がきれいなお寺として有名です。最寄りの近鉄長谷寺駅は、山すそにへばりつくような小さな駅で、駅前から急な石段を下り、一番低いところを走っている国道と初瀬川を渡ると、昔の宿場町のような情緒たっぷりの街並みが続きます。

長谷寺の敷地に入り、仁王門をくぐると、福井の永平寺を思わせる、ゆるやかな屋根つきの階段がまっすぐに続いています。これは登廊(のぼりろう)といいます。

拝観券。四季折々の花や登廊など、美しい写真がたくさんあったのでアップしました。

拝観券。四季折々の花や長谷灯篭がゆらめく登廊など、美しい写真がたくさんあったのでアップしました。

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そうしてたどり着く本堂は、広い間口の前に張り出した舞台を備え、舞台からは朱塗りの五重塔や眼下の街並みや遠くの山が見渡せます。私が行ったときは夏だったので、さわやかな緑に包まれた若々しい風情でした。

長谷寺

眼下の伽藍と山々の眺望

長谷寺

長谷寺

長谷寺

この本堂は国宝で、舞台に面した外陣(法要をする場所)と内陣(仏様が安置されている場所)は別棟になっていながら連結されている”双堂”という作りです。外陣=内舞台は広い板敷になっていて、内陣との境の内廊下のようになっている場所は、光が差し込み周りの緑の息吹も感じられる、感動さえ覚える場所です。

内舞台と内陣の間から五重塔方面。奥のお像は弘法大師

内舞台と内陣の間から五重塔方面。奥のお像は弘法大師

ご本尊の十一面観音は10メートルを超える楠木像・漆箔。初代の像は霊木を使って3日で掘り上げられたと言われています。その後、火事による焼失を経て現在の像は16世紀の再建です。
金色が多く残り、光背や持物、アクセサリー類も精巧にできていて圧倒されます。たっぷりと下膨れな堂々としたお顔、自然と一体化したようなお堂の雰囲気も手伝って、思わず人をして膝まづかせるような威容というか霊力のようなものをを感じます。内陣の外から見ても圧倒的な迫力がありまが、 春と秋には「特別拝観」というのがあり、この時は観音様の足元まで入ることができます。触れられるほど近くで仰ぎ見たら、一体どんな気持ちになるでしょうかね。

パンフレットに乗っていたご本尊。バストアップだと大きさはわかりづらいけれど、精巧な作りはうかがい知れます

パンフレットに乗っていたご本尊。バストアップだと大きさはわかりづらいけれど、精巧な作りはうかがい知れます

長谷寺式十一面観音と言われるこの観音像の特徴は

①錫杖(お地蔵さんが持っている杖)を持つ
②水瓶を持つ
③ハスの花ではなく、平らな石の上に立つ

などで、全国の長谷寺の十一面観音も、この形式によるものが多くなっています。
以前江戸33観音巡礼で訪れた麻布の長谷寺(ちょうこくじ)の麻布大観音ももの形式ですし、関東では本家長谷寺より有名で、駅名にもなっている鎌倉の長谷寺の十一面観音もこの形式です。

長谷寺

建具などによく使われるわゆる「おっぱい金具」には、よく見るとハートのマーク

長谷寺データ

  • 名称 豊山長谷寺
  • ふりがな ぶさんはせでら
  • 住所 奈良県桜井市初瀬731-1
  • 宗派 真言宗豊山派(総本山)
  • 本尊 十一面観音
  • 公式サイト http://hasedera.or.jp/
  • 札所 西国三十三箇所観音霊場8番、奈良大和四寺巡礼

パンフレット

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御朱印

墨書きは「大悲閣」。本堂の扁額と同じ
長谷寺御朱印

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鹿だけじゃない。巨大仏像をオナカいっぱい堪能してもまだまだ見きれない奈良旅行2泊3日=一日目

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東京在住50代、ウォーキング、御朱印集め、写真撮影と現像、70年~80年代の少女漫画(りぼん・別マ派)、中国語学習などが趣味。
遠くない将来に愛媛に移住して下宿屋と海の家を営みながら四国八十八か所巡りをしようと画策中。

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