展示物だけじゃない、建物そのものがフォトジェニックな東京国立博物館

写真

コンクリートに瓦屋根

上野公園の一番高台にある東京国立博物館は、日本の近代化の一環として最初に建設された博物館です。現在の場所は寛永寺の本坊があった場所。徳川将軍家の菩提寺でもあった寛永寺の境内のことごとくは明治政府によって接収され現在の上野公園になっていますが、国立博物館が建てられたのもそんな場所の一角です。

寛永寺については上野の寛永寺は徳川幕府江戸守護の霊地で広大な寺領を持つ門跡寺院だったもご覧ください

建設当初の建物は、丸の内の三菱一号館や岩崎庭園の洋館などを設計したジョサイア・コンドルによるものでしたが、関東大震災で失われてしまいました。東京駅を設計した辰野金吾の師でもあるコンドルらしく、煉瓦つくりの洋館でした。

再建の際はコンペ方式が採用され、その建築様式の規定は「内容ト調和ヲ保ツ必要アルヲ以テ日本趣味ヲ基調トスル東洋式トスルコト」でした。コンペを勝ち抜いた作品を基に1932年着工、翌1938年11月開館したのが現存する本館で、鉄骨鉄筋コンクリート造2階建て、重要文化財です。

この本館は鉄筋コンクリートの本体に瓦屋根を載せた和洋折衷の「帝冠様式」と呼ばれる建築で、戦前の日本で流行した物です。九段会館などもこの方式です。何となく日本の帝国主義の象徴みたいな感じがして、好き嫌いが分かれるデザインだとは思いますが、私は結構好きです。

というわけで今回は東京国立博物館の本館自体の写真です。展示物のみならず、展示室の隅々や廊下や階段などを見るだけでも発見が色々ありました。ところどころに休憩用の椅子も用意してありますし、本館の入場券600円也でイケメンガンダーラ仏像やミイラも展示されている東洋館も見られるし、前庭にはには多少の屋台も出ているし要するに国立博物館は一日いても退屈しない、それどころか一日では見つくせないほど面白い場所です。年パス買っちゃおうか迷うくらいに。

踊り場のライトガラスにも細かい装飾が

天井の一部が明り取りのガラスになっています。格子にも細かい彫刻

大理石の階段手すりに置いてあるライト

天井もただの天井板ではない

階段おとり場の明り取りの窓

吹き抜けになった中央階段のあかり

ドアノブにもこんな細かい模様

ドア扉の彫刻

カーテンも豪華、レースの模様も複雑

カーテンのタッセルもゴージャス、後ろに写る壁紙の模様も格調高し

階段の踊り場

石造りのバルコニーから緑をのぞむ

ドアの取っ手

電灯の笠

細かい彫刻

エレベーター?ドアも支柱も凝ってます。

窓の格子も凝ってますね。少しミルキーな白が高級っぽい

国立東京博物館の展示物の写真は
リベンジできたか?ガンダーラのイケメン仏像
再度国立博物館に赴き、今度は本館の仏像を撮ってきた②
再度国立博物館に赴き、今度は本館の仏像を撮ってきた①
東京国立博物館東洋館で色々な物を撮影してきた∥2015年4月
イケメンすぎるガンダーラの仏像たち
もご覧ください。

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