- 名称 妙高山大聖院
- ふりがな みょうこうさんだいしょういん
- 住所 千葉県安房郡千倉町大川817
- 宗派 真言宗智山派
- 札所本尊 高塚不動尊
- 童子 普香王童子(ふこうおうどうじ)
房総半島最南端の町千倉は外海に面していながら内房の様なのどかさを持ちます。そしてこの半島の突端にも良弁開創の不動尊があります。
嗚呼、この関東36不動シリーズでは良弁開創とされるお寺がいくつあったことでしょう。おそろしく精力的なお方です。実は今丁度永井路子さんの「氷輪」を読んでいて、これは鑑真と当時の仏教界や政治のお話なんですが、そこに出てくる良弁はヤリ手感がものすごくあり印象がアレだったので、今の私は良弁に異常に反応してしまうのです。
さて、話を戻しまして、良弁が自ら刻んだ不動尊は一時は行方不明となりましたが、後に近くの浜で地元民によって発見され、以後高塚山の山頂に建てられたお堂にお祀りされたそうです。
高塚不動尊の「高塚」は、現在このお不動様を有する大聖院の開山が故郷の秋葉権現を祀るために山頂に塚を築いたことから名付けられました。
元々山頂にあった不動堂は天災(火事)を経て戦後現在の地に移されました。元の不動堂も奥ノ院として今も山頂にあり、ふもとの山門の前から頂上まで登山道が伸びています。またこの登山道からハイキングコースに抜けることもできるようです。山頂には秋葉権現のお堂も残っています。
私は山頂までは上りませんでしたが、現在の不動堂からでも房総ののどかな海を眺めることができます。
有志の方が作られた高塚不動と大聖院のパンフレット(手書きMAPつき)が庫裏に置いてありました。A3のコピー用紙の両面にギッシリ文化財の解説と地図が描かれていて、熱心さに感動しました。
山→畑→里→海の里山に海がプラスされた「ザ日本のふるさと」的な風景は、誰もが心和む場所だと思います。畑は花畑も多くあるし、近くには「道の駅千倉潮騒王国」という大規模な道の駅もあります。
コメント