ウォーキングの速度って消費カロリーに影響があるの?
速く歩けば歩くほど消費カロリーが高い気がするけど、具体的にはどのくらい違うの?
そんな疑問を持っている人に、50代でウォーキングダイエットに成功した私アカジンが、実体験をもとにダイエットウォーキングを成功させるために必要な時間、距離、速度、回数などを解き明かしていくシリーズ。今回のテーマはウォーキングの速度と消費カロリーについてです。
ウォーキングの消費カロリーってそもそもどのくらい?
まずは、ウォーキングの消費カロリーについて見ていきましょう。
下の表はスマホアプリRunkeeperで実際に測ったウォーキングでの消費カロリーです。
距離* | 消費カロリー* | 1kmあたり | |
---|---|---|---|
① | 8.87km | 440kcal | 49.60kcal |
② | 8.34km | 415kcal | 49.76kcal |
③ | 5.65km | 289kcal | 51.15kcal |
④ | 5.49km | 249kcal | 45.35kcal |
⑤ | 5.27km | 257kcal | 48.76kcal |
これによればウォーキングによる1kmあたりの消費カロリーは45kcalから50kcalといったところです。
では、50kcalに相当するカロリーの食べ物にはどういったものがあるでしょうか。
痩せる社員食堂で一躍有名になった体重計のトップメーカー「タニタ」が運営するサイト「カロリズム」の「摂取カロリー早見表」を見ると、(孫引きにはなりますが)オレンジジュース1杯が82kcal。
ということは1km歩くとオレンジジュースコップ半分が「なかったことに」できるわけですね。
私の愛飲する発泡酒「本麒麟」で換算すると、缶に書かれているカロリーによれば、100mlで45kcal。ということは350ml缶1本のカロリーはウォーキング3.5km分に相当します。
もちろん上記Runkeeperの記録は、年齢・性別・身長・体重によって変動はあります。
ウォーキングはいくら速く歩いても消費カロリーは変わらない?
さて次はウォーキングの速度と消費カロリーの関係を見ていきましょう。早く歩けば歩くほどウォーキングのダイエット効果は上がると思うのは人情ですが、果たしてそれは本当でしょうか。
前章でご案内した表には歩く速度を表示していませんでしたが、今回は歩く速度を加えた実測結果を見てみましょう。
距離* | 時速* | 消費カロリー* | 1kmあたり | |
---|---|---|---|---|
① | 8.87km | 5.37km/h | 440kcal | 49.60kcal |
② | 8.34km | 6.28km/h | 415kcal | 49.76kcal |
③ | 5.65km | 6.58km/h | 289kcal | 51.15kcal |
④ | 5.49km | 3.57km/h | 249kcal | 45.35kcal |
⑤ | 5.27km | 2.81km/h | 257kcal | 48.76kcal |
先ほどの表では敢えて記載しなかった各ウォーキングの時速(Runkeeperにて計測)と加えてみます。
速度と消費カロリーの相関関係を見るために、時速が大きく違ういくつかの記録を選んでみましたが、いかがでしょう。我ながらちょっと意外な結果が出てきました。
それほど歩く速度に差があるのに、嗚呼それなのに、速く歩こうと遅く歩こうと、ウォーキングによる1kmあたりの消費カロリーはさほど変わらないという驚きの結果が出てきたのです。
いやいや、その結論はちょっと待ってください。
次は別の観点からウォーキングの速度と消費カロリーについて見ていくので、どうかもう少しお付き合いください。
ウォーキングの時間を加味したとき、速く歩く意味が出てくる
前章まで読んだ限りでは「速く歩こうとゆっくり歩こうと消費カロリーは変わらないんじゃないか」と思った人も多いことでしょう。でも本当に歩く速度と消費カロリーは関係ないのでしょうか。
その答えはNoと言えます。
もう一つの角度から見た比較表を見てください。
距離* | 時速* | 消費カロリー* | 1kmあたり | 1時間あたり | |
---|---|---|---|---|---|
① | 8.87km | 5.37km/h | 440kcal | 49.60kcal | 266.3kcal |
② | 8.34km | 6.28km/h | 415kcal | 49.76kcal | 312.4kcal |
③ | 5.65km | 6.58km/h | 289kcal | 51.15kcal | 336.5kcal |
④ | 5.49km | 3.57km/h | 249kcal | 45.35kcal | 161.8kcal |
⑤ | 5.27km | 2.81km/h | 257kcal | 48.76kcal | 137.0kcal |
さあ、どうでしょう!一番右の列では歩く速さの順に、消費カロリーが大きくなりました。
しかし、この数字のからくりは単純なハナシ。
速く歩けば1時間に歩ける距離が多くなるので、消費カロリーも距離に比例して多くなるということです。
これに加えて速く歩けば心拍数も上がるので、運動強度(メッツ)と言われる数値も上がってくるはずです。
厚生労働省のe-ヘルスネットによれば
メッツとは運動や身体活動の強度の単位です。
安静時(横になったり座って楽にしている状態)を1とした時と比較して何倍のエネルギーを消費するかで活動の強度を示します。歩く・軽い筋トレをする・掃除機をかけるなどは3メッツ、速歩・ゴルフ(ラウンド)・自転車に乗る・子供と屋外で遊ぶ・洗車するなどは4メッツ、軽いジョギング・エアロビクス・階段昇降などは6メッツ、長距離走を走る・クロールで泳ぐ・重い荷物を運搬するなどは8メッツ
出典:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-004.html
同じ歩くでも普通に歩くのが3メッツ、速く歩けば4メッツ、ジョギングなら6メッツですね。
厚生労働省が公表しているエクササイズガイド2006では、メッツ×時をエクササイズ(Ex)と呼んでいます。このエクササイズ(Ex)は運動・活動量の単位として国際的に使われているとのことです。
今回実測に使用したRunkeeperが導き出す消費カロリーのロジックは知るすべもありませんが、メッツに活動時間を掛けたエクササイズ(Ex)を「消費カロリー」の計算に使っているという確率は非常に高い、すなわちエクササイズ(Ex)≒消費カロリーであるという仮説は、ほぼほぼ信ぴょう性があると信じてよいでしょう。
ウォーキングの速さとダイエット効果に関する結論
ウォーキングの速度とダイエット効果(消費カロリー)に関する疑問に対して、そろそろ結論が出そうですね。
ダイエット目的のウォーキングは早ければ早いほど良い。さらに時間の長さによって、消費されるカロリーは足し算ではなく掛け算で相乗効果を挙げる
長々字数を割いて語ってきましたが、要は
それにはより速くより長くに勝るものはない
ということです。
ちょっと当たり前すぎましたかね…
次は、より速くより長いウォーキングを継続的に続けていくためのノウハウについて、そしてダイエットのためには具体的にどのくらいの頻度でウォーキングを行うべきかを一緒に考えていきましょう。
今回実測に使用したスマホアプリRunkeeperに興味がある方は、以下からダウンロードしてください。
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