特に説明の必要もないほど有名な天台宗の総本山比叡山延暦寺に行ってきました。琵琶湖側からのアプローチです。
JR湖西線の比叡山坂本駅から京阪電車の坂本駅を経由してケーブル坂本駅までのバスは頻繁に出ていますし、穴太積みの石垣を見ながら歩いていくことも可能です。特に京阪電車坂本駅付近は落ち着いた街並みです。
比叡山ケーブルは日本一の長さと距離を誇るケーブルカーです。山の高い方に背にするように座席が並び(なので行きは背中に向かって進む)ます。駅員さんに聞いた話によると、前から三番目くらいの席が一番オススメだそうです。何故なら座りきらない人が前方に立つので一番前に座ってしまうと前が見えないから。
途中の車内アナウンスで比叡山の概要紹介があるのですが、その中で織田信長を呼び捨てにしてました。お気持ちわかります。
終点の比叡山駅に降り立つと、麓とは明らかに空気が違います。ケーブル坂本駅との高低差は500メートルほどですが、単に高低差だけではなく雰囲気も手伝って厳かなものを感じます。
駅からはすこしだけ山道を登って(10分弱)延暦寺の境内(本堂のある東塔地区)に入ります。この山道の途中にもいくつか景色の開けた場所があります。
ご本尊薬師如来をお祀りする根本中道は荘厳な雰囲気です。ここの地域には、大国堂、文殊楼、万拝堂があり、「一隅会館」は休憩所になっています。
少し離れて大講堂があります。そしてもう少し西塔方向に進むと阿弥陀堂、法華総持院東塔があります。法華総持院東塔の前方には琵琶湖と湖畔の街並みを見渡せる景色の良い場所があります。
西塔への徒歩の道は、一部はハイキングコースになっているようです。メインの道から西塔地域に入るあたりは大きな石というかむしろ岩がゴロゴロしている箇所があります。ここから西塔に向かう道はケーブルカーを降りたときより更に冷気(霊気?)が増してピリっとした雰囲気になります。歩く時間は東塔から20分くらいでしょうか。距離はそんなにないのですが、前述したとおり道が少々悪いので多少時間がかかります。
西塔地域は数件の御堂がひっそりとたたずみ、その中の定行堂と法華堂の間を進むと釈迦堂があります。東塔と違い、訪れる人は多くありませんでした。
東塔の近くにある延暦寺バスセンターからシャトルバスも出ていますが、地図で駐車場と釈迦堂の位置関係を見る限り、バスだったら件のゴロゴロ道は歩かずに済みそうです。
どうしても高野山との比較になって今いますが、高野山より交通が行きやすいながら高野山のように門前街や宿坊群があるわけではなく(宿坊は直営の延暦寺会館がある)延暦寺関係だけの地域だったので、「山の修行」感がただよう場所でした。しかしながらそこは大寺院。参拝者を暖かく迎える雰囲気もありました。
時間が無くて横川には行けませんでした。残念。
延暦寺データ
- 名称 比叡山延暦寺
- ふりがな ひえいざんえんりゃくじ
- 住所 滋賀県大津市坂本本町4220
- 宗派 天台宗
- 本尊 薬師如来(根本中堂・秘仏)
- 公式サイト http://www.hieizan.or.jp/
札所
- 根本中堂 西国観音霊場 番外/西国薬師霊場 第四十九番/東海薬師霊場 特別札所/神仏霊場会 第百五十番/新西国観音霊場 第十八番
- 万拝堂 数珠巡礼
御朱印
大国堂と阿弥陀堂および法華総持院東塔は尼僧さんがご朱印を書いてくださいましたが、やわらかな筆致で味わいがあります。
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