補陀洛渡海に思いを馳せ、熊野古道を経て那智大社へ




熊野那智大社に行く前に那智駅からほど近い補陀落山寺に向かいました。この補陀落山寺は補陀洛渡海(ふだらくとかい)の出発点として有名な場所で、もちろん世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の一部です。

補陀洛渡海とは、観音さまが住むという補陀洛山へと小船で那智の浜から旅立った宗教儀礼で捨て身行の一種、境内には復元された渡海船が安置されています。行者がこの船の小屋に入ると、外から釘を打たれ出られないようにし、沖合までは別の船が曳航していき沖で繋いでいた綱を切ったそうです。

補陀落山寺を出て、しばらくは舗装道路を進みますが、途中から緑深い熊野古道に入ります。そして大門坂を経て熊野那智大社へを向かうわけです。大門坂は霊気を発するような杉並木の旧坂で、多くの人はこの大門坂の手前にある駐車場に車を置いて那智大社に向かうようです。もちろん上まで行くバスもあります。ちなみに大門坂は石段になっていて500段近くあります。ですので、距離は2キロ少々ですが、所要時間は30分はゆうにかかります。

できれば補陀落山寺を見学して、那智大社まで歩くことをお勧めします。再現とはいえ渡海船を見ると色々思うことはありますし、海辺にある補陀落山寺から山の上にある那智大社まで全て徒歩で行くことで達成感も味わえますし、何より独特な山の空気を肌で感じることもできます。

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現代では「八咫烏」が一番なじみがある熊野那智大社

この神社の由緒は「神武天皇が熊野灘から那智の海岸“にしきうら”に御上陸されたとき、那智の山に光が輝くのをみて、この大瀧をさぐり当てられ、神としておまつりになり、その御守護のもとは、八咫烏の導きによって無事大和へお入りになった」とされています。それ以前にも那智の滝は神聖なものとして人々の崇敬を集めていたそうです。そして社殿を、お瀧からほど近く、しかも見晴しのよい現在の社地にお移ししたのは仁徳天皇五年(三一七年)だそうです。

さて、神々をこの地にご案内したのは三本足のカラス「八咫烏」で、熊野三山はこの八咫烏をシンボルマークとしています。ご存知の方も多いと思いますが、日本サッカー協会のシンボルマークですね。熊野那智大社の本殿横にも、この八咫烏の像があり、八咫烏の勝守りも人気の授与品のようです。

このほか別当寺である青岸渡寺、この地のシンボルである那智の滝など、たっぷり一日かけて回りたい場所です。

熊野那智大社データ

  • 社名 熊野那智大社(くまのなちたいしゃ)
  • 住所 和歌山県東牟婁郡那智勝浦町那智山1
  • 主祭神 熊野夫須美大神(くまのふすみのおおかみ)ほか十一神
  • 公式サイト http://www.kumanonachitaisha.or.jp/
  • 神仏霊場和歌山3
  • 熊野三山

御朱印

熊野那智大社御朱印