昭和新撰江戸三十三観音霊場31番札所∥海照山普門院品川寺

昭和新撰 江戸三十三観音札所
  • 名称 海照山普門院品川寺
  • ふりがなかいしょうざんふもんいんほんせんじ
  • 住所 東京都品川区南品川3-5-17
  • 宗派 真言宗醍醐派
  • 本尊 水月観世音菩薩および聖観世音菩薩
  • 公式サイト http://www.evam.ne.jp/honsenji/
  • 別名 品川観音
山門

山門

大同年間(806~810)弘法大師空海による開山で、品川で一番歴史のあるお寺といわれています。昭和新撰江戸三十三観音霊場31番札所のほか、東海二十三観音霊場21番にもなっており、東海道七福神の毘沙門天も安置されています。

こちらのお寺は以下のつを三宝としています。

  • ご本尊水月観音(すいげつかんのん)
  • 大梵鐘
  • 江戸六地蔵一番尊

江戸六地蔵一番尊

江戸六地蔵一番

江戸六地蔵一番尊

京浜急行青物横丁駅から伸びる青物横丁商店街(旧東海道)沿いの山門の手前に鎮座しています。
江戸時代、、江戸に出入りする六つの街道の入口にそれぞれ一体ずつ安置された「江戸六地蔵」の第一番です。さすが江戸時代も一番重要な道路であった東海道ですね。残り5体のお地蔵様は

第二番 東禅寺(浅草)
第三番 太宗寺(新宿)
第四番 真性寺(巣鴨)
第五番 霊巌寺(深川)
第六番 永代寺(深川)(同寺が廃寺になったことにより、浄明院(上野)に造立)

に安置されました。

大梵鐘(国指定重要美術品)

大梵鐘

大梵鐘。浮き彫りにされた観音様が見える

境内の左手奥にあり、鐘楼の周辺を石造の愛嬌がある七福神が取り巻いています。この梵鐘は明暦3年(1657)の作で、周囲に徳川三将軍の号(東照宮、台徳院殿、台献院殿)と六観音(聖・千手・十一面・准胝・如意輪・馬頭)が浮き彫りにされ、、観音経一巻が刻まれています。

大梵鐘の下にある石造七福神の布袋さま

大梵鐘の下にある石造七福神の布袋さま

大梵鐘の下にある恵比寿天石像

大梵鐘の下にある恵比寿天石像

この梵鐘は幕末のドサクサで何故かヨーロッパに行ってしまい、大正時代に当時のご住職が御苦労の上スイスのジュネーブの美術館に展示されていることを突き止め、返還をお願いしたところ快く返還してもらえたということです。これによりその後もスイスの当地と品川寺の交流は続いているようです。

水月観音(すいげつかんのん)

ご本尊のひとつ水月観音は、弘法大師が当時の領主(品河氏)に与えられたものだそうです。
時代はずっと下って武田信玄によって品川一帯が攻められたとき、この水月観音は甲府に持って行かれてしまいましたが、持ち帰った二人の武士がほどなく発狂してしまい、それを知った武田信玄は、品川の地に水月観音を返すように命じ、元の場所に戻ってきました。本堂にはこのの水月観音およびもう一体のご本尊聖観音のほか、薬師如来、不動明王、弘法大師坐像、毘沙門天像(東海七福神)が安置されています。

山門は木目のはっきりした純和風ですが、本堂はちょっと変わった作りで、破風の飾り窓の色や形、青々とした瓦の色などは中国を思わせます。扁額の字体も(篆書?隷書?)なのでさらに異国感が増しています。

本堂。どことなく中華風

本堂。どことなく中華風

本堂の扁額

本堂の扁額

弁天堂

弁天堂

ご朱印

海照山普門院品川寺ご朱印

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